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投稿日:2025.03.14更新日:2025.04.10
「サイトのアクセスをもっと詳しく知りたい」「広告の効果を正確に測定したい」と考えている方におすすめなのが、Googleタグマネージャー(GTM)です。
GTMを導入すると、Googleアナリティクスや広告のトラッキングタグなどを簡単に管理・設置できるようになります。
これまでHTMLに直接コードを貼り付けていた作業が、GTMを通じてより効率的に行えるようになるのです。
この記事では、初心者の方でもわかるように、GTMの基本的な仕組みや導入方法、設定手順について詳しく説明します。
Googleタグマネージャー(GTM)とは?
GTMの基本的な役割
Googleタグマネージャー(GTM)は、ウェブサイトに設置するタグを一元管理できるツールです。
タグとは、
- アクセス解析(Googleアナリティクス)
- 広告効果測定(Google広告、Facebook広告)
- ユーザー行動の追跡(ヒートマップ、コンバージョン)
などの情報を取得するために、サイトに埋め込むコードのことです。
これまでは、これらのタグをHTMLファイルに直接埋め込む必要がありましたが、GTMを導入すれば、管理画面上でタグを一元管理できるようになります。
GTMを導入するメリット
1. コード管理が簡単になる
GTMを使えば、HTMLやJavaScriptのコードを直接編集する必要がなくなります。
これまではトラッキングコードや広告タグをサイトのHTMLに直接記述する必要がありましたが、GTMを使えば管理画面でタグを一元管理できます。
コードを編集するために開発者に依頼する手間が減り、マーケティング担当者が自分で管理できるようになります。
コードの編集が必要ないため、サイトデザインや機能に影響を与えるリスクも軽減されます。
2.テスト・デバッグがしやすくなる
GTMにはプレビュー機能やデバッグ機能があります。
タグを公開する前に、動作確認やエラーのチェックが可能です。
コードを修正したい場合も、GTMの管理画面から変更して再度テストできるため、トライ&エラーがしやすくなります。
たとえば、「クリックイベントが正しく取得できているか」「トリガーが正しく機能しているか」などを確認できます。
3. 複数のタグを一元管理できる
GTMでは、GoogleアナリティクスやGoogle広告、サーチコンソールだけでなく、Yahoo!広告やヒートマップなど、他の広告・分析ツールのタグもまとめて管理可能です。
一度GTMを導入しておけば、新しいタグを追加するときもGTMの管理画面から設定できるため、都度HTMLを編集する必要がなくなります。
これにより、複数のマーケティングツールの管理が簡単になります。
4. サイト表示速度が向上する可能性
GTMがタグを非同期で読み込むため、ページの読み込み速度が向上する可能性があります。
非同期読み込みとは、ページコンテンツを読み込みつつバックグラウンドでタグを読み込む仕組みのことです。
ページの表示速度が速くなることで、ユーザーの離脱率が下がり、SEO(検索エンジン最適化)にも良い影響を与えます。
5. タグの管理・修正作業が効率化
GTMでタグを管理することで、タグの追加・修正作業がマーケティング担当者自身で可能になります。
開発者に依頼せずに対応できるため、タグの変更スピードが早くなります。
たとえば「新しい広告キャンペーン用のタグを追加したい」といった場合でも、GTMの管理画面から簡単に対応可能です。
タグを一元管理することで、どのタグがどのように動作しているかを一目で確認できます。
6. コンバージョンやユーザー行動の計測が正確になる
GTMを使うことで、
- クリック数
- ページビュー
- コンバージョン(購入、問い合わせ)
- スクロール数
などを正確に計測できるようになります。
これにより、
- 広告のパフォーマンス評価
- サイトのユーザビリティ改善
- マーケティング戦略の見直し
がしやすくなり、ビジネスの成果を最大化できます。
7. チーム間での共有・権限管理がしやすい
GTMにはユーザー権限管理機能があるため、
- 「管理者」「編集者」「閲覧者」などの権限を設定可能
- 重要なタグやデータを誤って編集・削除されるリスクを防げる
たとえば、
- マーケティング担当者:タグの設定・管理
- 開発担当者:コードの確認
- 経営者:データの確認のみ
といったように、役割に応じた適切な管理が可能です。
GTMの導入と各種連携の手順
① GTMアカウントを作成する
- Googleタグマネージャーにアクセス。
- 「アカウントを作成」をクリック。
- 「アカウント名」、「国」、「コンテナ名」、「ターゲットプラットフォーム」をそれぞれ入力。
- 「作成」をクリック。

Point
一つのアカウントに複数のコンテナを作成することができます。
複数のサイトを持っている会社などを一つのアカウントにし、サイトをコンテナで分けて管理することで、管理画面も見やすくなります。
② GTMコードをサイトに設置する
アカウントを作成すると、以下の2種類のコードが表示されます。
<head>
タグ内に1つ目のコードを貼り付け<body>
タグ内に2つ目のコードを貼り付け

コードを正しく設置したら、「OK」をクリックします。
Point
設置されたかどうかはテストで確認することができます。
「3.ウェブサイトをテストする」に設置したサイトのURLを入力し、「テスト」をクリックすると正しく設置されたかを確認することができます。
③ Googleアナリティクス(GA4)のタグを設定する
- GTMの管理画面で「タグ」→「新規」をクリック。
- 「タグの設定」→「Googleタグ」を選択。
- 「タグID」に測定ID(GA4の管理画面から取得:G-XXXXXXXX)を入力。
- トリガーは理由がなければ初期値のまま。
- 保存して公開。
これでGoogleアナリティクスとの連携が完了です。
④ Googleサーチコンソールとの連携方法
- Googleサーチコンソールにログイン。
- プロパティを追加(サイトURLを入力)。
- 「URLプレフィックス」を選択。
- 「続行」をクリック。
GTMは他にもできることがある
GTMではタグやトリガー、イベントを設定することで、様々な計測ができるようになっています。
サイト内にある特定のページやボタンの表示回数やクリック回数を、連携したアナリティクスで可視化させるなど、運営に役立つ機能が整っています。
1. クリック計測
ボタンやリンクのクリック数を測定できます。
設定手順
- GTMの「変数」→「組み込み変数」→「クリック関連の項目」を有効化
- 「タグ」で「Googleアナリティクス:イベント」を選択
- イベント名やカテゴリを設定
- トリガーを「クリック」に設定
- 保存して公開
2. コンバージョン測定
フォーム送信や購入完了などの成果を測定できます。
設定手順
- 「タグ」で「Googleアナリティクス:イベント」を作成
- イベント名を「フォーム送信」や「購入完了」に設定
- トリガーを「フォーム送信」や「特定ページ到達」に設定
- 保存して公開
3. 広告タグの設定
Google広告やFacebook広告のタグも簡単に設定可能です。
設定手順
- 「タグ」で「Google広告のコンバージョン」を選択
- コンバージョンIDとラベルを入力
- トリガーを「特定のページ到達」などに設定
- 保存して公開
GTM導入後によくあるトラブルと対処法
❌ タグが動作しない
- コードの貼り付け位置を確認する
- GTMのプレビュー機能を使って、タグが正しく機能しているか確認
❌ データが反映されない
- Googleアナリティクスやサーチコンソール側の設定を確認する
- トリガーの条件を再確認
❌ イベントデータが記録されない
- トリガーが正しく設定されているか確認
- GTMのタグとアナリティクス側のイベント名が一致しているか確認
まとめ
GTMを導入すると、ウェブサイトのデータ管理や分析が効率化され、広告効果の最大化やコンバージョン改善につながります。
初心者でも手順通りに進めれば導入は簡単なので、ぜひこの記事を参考にGTMを活用してみてください!
これでGTM導入は完了です!
データを活用して、サイト運営やマーケティングを強化していきましょう。